第一章『魔物の蠢動』その7
ガレリア王都
小隊長ティナ「こんにちは。腐ったレモン。
調子はどう?
お疲れ様。だいぶ歩き回ったみたいね。ソード・オブ・オルクスの一員として世界を旅することもあると思うけど。
その時は、新しい街や人を見かけたら挨拶することを忘れないでね。
それにしても……以前として、上層部からの判断は下っていないわ。王国軍は何をするにも閉鎖的で困るわね。」
―エルモから聞いた情報をティナに伝えよう―
―試験会場が封印されることになったと報告した―
小隊長ティナ「……エルモが……?」
―ティナの目が鋭く光る―
小隊長ティナ「どういう経緯で、どうして封印するのか、詳しく教えてくれるかしら?」
―言葉をわざとらしく区切りながらティナはにこやかに聞いてくる。その目は、これっぽっちも笑ってはいない―
★選択肢『王国軍の独断で』を選択した場合
小隊長ティナ「……決まりね。今度という今度は、あいつらに思い知らせてやるわ。
ソード・オブ・オルクスを軽んじることは、国民の命をも軽んじているということを……!」
★選択肢『試験会場を調べて』
小隊長ティナ「試験会場を調べて……ね。その試験会場を調べたのは誰なのかしら?」
更に選択肢。
- 選択肢『王国軍』
小隊長ティナ「……決まりね。今度という今度は、あいつらに思い知らせてやるわ。
ソード・オブ・オルクスを軽んじることは、国民の命をも軽んじているということを……!」
- 選択肢『魔道士エルモ』
小隊長ティナ「エルモが? もし、エルモが、小隊長であるわたしに何の報告もなく試験会場案内役という自分の持ち場を離れて……勝手に調査をしたなら大きな問題ね。それ以上に、もし会場を封印すると判断を下したのもエルモなら……
彼には「たっぷり」とお話を聞くことになるのだけれど……。」
―ティナの目が鋭く光る―
小隊長ティナ「正直に言って。会場を勝手に調べて、断りもなく封印を決断したのは、王国軍でしょう?」
そのまた更に選択肢
〇選択肢『はい』
小隊長ティナ「……決まりね。今度という今度は、あいつらに思い知らせてやるわ。
ソード・オブ・オルクスを軽んじることは、国民の命をも軽んじているということを……!」
〇選択肢『いいえ』
小隊長ティナ「……もう一度聞くわ。
正直に言って。会場を勝手に調べて、断りもなく封印を決断したのは、王国軍でしょう?」
以下、選択肢選びなおしになり、選択肢『はい』を選ぶまでループ
- 選択肢『自分』
小隊長ティナ「あなたが? 新参者のあなたが、勝手に調査をしたと。それが本当なら大問題ね。
それよりも会場に案内したエルモにも、たっぷりとお話を聞くことになるけれど……。」
―ティナの目が射抜くようにこちらを見る―
小隊長ティナ「正直に言って。会場を勝手に調べて、断りもなく封印を決断したのは、王国軍でしょう?」
選択肢『魔道士エルモ』の後半部分と以下同文。
★選択肢『壁が崩れていて』
小隊長ティナ「壁が崩れていて……ね。試験会場を調べたのは誰なのかしら?」
以下、上の選択肢と同様。
★選択肢『魔物が侵入したようで』
小隊長ティナ「魔物が侵入したようで……ね。試験会場を調べたのは誰なのかしら?」
以下同様!
ここから再び一緒
―ティナがゆっくりと剣に手をかける。その殺気はすさまじい―
???「ああ、もう! 心配になってきてみたら! やっぱり言っちゃったんですね。」
―エルモだ―
小隊長ティナ「やはり……腐ったレモンに、余計なことを吹き込んだのはエルモか?」
魔道士エルモ「余計なことなもんですか。だいたい、経費がまわってこないのだって……ティナさんが向こうに盾突くからじゃないですか……うわわ。あぶない!」
―ティナが、いつ抜刀したのか、剣をエルモに向けている―
小隊長ティナ「王国軍の言いなりになるなら、この組織が「血の誓約」を受けた意味はないわね。だいたい、3年前の出来事だって「関係者以外には教えられない」と言い放つ連中よ。」
―そういえば、ティナは3年前に家族を失っていると聞いた気がする―
小隊長ティナ「そんな甘っちょろい考え方で、闇の勢力を舐めきった態度の連中が上層部にいる限り、世界に本当の平和が訪れるとは到底思えない。」
魔道士エルモ「あなたの気持ちも分かりますけど、今王国軍と事を荒立てても何の得にはなりませんよ。
だいたい、ソード・オブ・オルクスの敵は闇の勢力じゃないですか。剣を向ける相手を間違ってますよ!」
―エルモが助けを求めるように慌てながら、こちらを向く―
魔道士エルモ「ね? 腐ったレモンさんも、そう思うでしょう?」
○選択肢『倒すべきは闇の勢力』を選んだ場合
小隊長ティナ「分かったわ。ソード・オブ・オルクスの相手は確かに闇の勢力。それならば、「試験会場に侵入した魔物」を追うのもわたしたちの仕事ね。
そして、魔物が侵入した試験会場を我がソード・オブ・オルクスが今一度調査する!」
○選択肢『倒すべきは王国軍』
魔道士エルモ「そうでしょう。ほら、ティナさん。腐ったレモンさんも、ああ言って……って何言ってるんですか!
その一言が、ソード・オブ・オルクスの人々全員を路頭に迷わせてしまうんですよ?」
小隊長ティナ「……。」
―ティナは黙って剣を鞘に納めた。エルモは安心したような溜息を吐いた―
小隊長ティナ「要は、表立った対立でなければいいのよね? ソード・オブ・オルクスの相手は闇の勢力であり、王国軍。
王国軍が試験会場を封印するならば、わたしたちも調べるわ。試験会場に魔物が侵入したならば、王国軍より先にわたしたちが追跡する。」
ここから合流
―エルモはうなだれている―
魔道士エルモ「あぁ……だめだ。分かってない……。」
小隊長ティナ「エルモは、「王国軍が」これ以上試験会場を荒らさないように見張りを。いい? 王国軍の人間が来ても勝手に封印をとかさせないで。
腐ったレモンは、「王国軍が」調査内容を隠さないようにルミナス渓谷へ向かって。」
小隊長ティナ「ルミナス渓谷への道は街の西側にあるわ。調査員を見つけたら、必ず話を聞いてちょうだい。」
てめぇらなっげぇよ、痴話喧嘩かよ
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