MMOはレモン味|レモちゃんのオルクスブログ

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第一章『魔物の蠢動』その3

ガレリア大平原3

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少女ニコレッタ「ソード・オブ・オルクスの方々のお陰で外に出られるけれども、王国軍の方々のような統率がないというか、責任感がないというか。

……ああ、あなたに言ってるのじゃないのよ?

……え? ジージに頼まれて?

わざわざありがとう。それにしても、見ず知らずの方に頼むだなんて、ジージったら、もうあの寄せ集めの集団に感化されたのね。

ああ、あなたに言ったのではないのよ? ところで、あなた。お手伝いしていただけると助かるわ。

魔物は闇を好むの。だから、あたし、薪を集めているの。火をくべ続けなければ、怖ろしい魔物が街に近づいてきてしまうのよ?

夜になると門が閉ざされるから、日暮れ前に街へ戻らないといけないのだけれどあたし一人では充分に集められないの。

ねぇ、あなた。薪を集めるのを手伝ってくださらない?」

 

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少女ニコレッタ「よろしく頼んだわよ?」

 

狩ります。

 

少女ニコレッタ「大薪を集めることがわたしの日課であり仕事なの。手伝ってもらえてありがたいわ。

少しでもお礼ができたらと思うわ。

ありがとう。今日の分は集まったわ。いつまでこんな生活が続くのかしら? ……3年前までは魔物なんていなかったのに。はぁ、疲れた……。

あの大きな木が見える? ガレリアの民は「祈りの木」と呼んでいるわ。あたしのおじいさまのおじいさまの……さらに古い時代から、ガレリアの民に大地の加護を約束し続けてきた木よ。

ガレリアは豊かな土地柄、薬草もよく採れるのだけど、祈りの木の根に生えるものが特に効果も優れていると言われているわ。

魔物が増えてからは、薪を集めながら薬草を採ることも多くなったの。

だいたいは、商人さんや王国軍の方々に渡すのだけれど、たまにティナさんにもさしあげてるの。

あのソード・オブ・オルクスの一員なんだけれど、ジージの恩人だから……。

3年前の出来事以来、塞ぎ込んでいたジージがようやく普通に話せて、元気になったのもティナさんのお陰。

魔物に一矢報いるんだって毎日外に出るまでになったわ。とはいえ、もともとは王宮図書の司書をやっていた子だから戦いなんて素人同然。

その足取りとか手つきは、危なっかしくて見てられないんだけど……。こんな時代だもの、止めることはできないわ。

寄せ集められた方々は知らないけれど、ティナさんには感謝してるの。少しでもお役に立てたらと思うわ。

ねぇ、あなた。ガレリア王都に行くのならティナさんに届けてくださらない?」

 

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少女ニコレッタ「じゃあ薬草を持って戻って頂戴。あぁ、もしかして、他にここですることがあるかしら?

もし他に用がないのなら、今ならすぐに王都に戻れる手段があるのだけれど……。」

 

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すぐに戻りたいを選ぶと、王都にワープできます。

 

少女ニコレッタ「ちょうど巡回馬車が来ている頃合だから、あなた先に行って。私はジージの様子をもう一度見てくるから。」

 

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