第一章『魔物の蠢動』その2
ガレリア大平原2
旅の商人ダミアノ「きみ、話に一口乗らんかね。損はさせんぞ。
ふむ、君は何か儲け話を持っているようだな? そういう顔をしとる。
あぁ、あの発注していた薬草か。いや助かった。
生活必需品なんぞ、大して儲からん面白みのない商品じゃが、投資の元手は地道に稼がなければならんからな。
あぁ、いやその……正義のためには重要な仕事だ。うむ。
さてと。薬草が入荷できたので早速だが、予約を入れていた客の所へ持っていかねばならんな。
あぁ、君、君、ちょうど良いじゃないか。客に薬草を届けるという地味で面倒な……じゃない。あー、その、正義のために重要な仕事をしてもらいたい。客はこの先におる、剣の練習をしとる少年じゃ。
お代はもう受け取っておるから、集金はしなくていい。簡単な仕事だろう。どうかね?」
旅の商人ダミアノ「おぉ、君は実に良い選択をするな。ちなみに客の名は、確かジージといったはずだ。」
少年ジージ「ボクもソード・オブ・オルクスの一員となって、闇の勢力と戦うつもりなんです。3年前のようなことは、もう見たくありませんから……。
ひょっとして、薬草の配達ですか? 僕、剣に慣れてなくてすぐ怪我をするものだから、まとめて予約しておいたんですが。
あぁ、やっぱり。助かりました。さっきも地面に足を引っ掛けてしまって、見てください。この擦り傷。
早くティナのように強くなって……ボクもみんなと戦えるようになりたいです。
ボクを奮い立たせてくれたのは、ティナです。ティナは勇敢なんです。彼女も3年前に家族を失っているのに、それを嘆き悲しみ続けるようなことはしない。ボクも早く戦力となれるよう練習してるんです。
そうだ。ボクはもう少しここで剣の練習をするので、まだ王都には戻れません。ガレリア王都に向かうなら、ニコレッタを手伝ってあげてくれませんか。彼女、日が暮れるまでに薪を集めないといけないんです。
ニコレッタはいつも祈りの木の近くにいるはずなんですが、探してみてください。」
少年ジージ「はい。よろしくお願いします!」
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